ネイリスト検定2級の合格率は?試験対策と成功の秘訣を徹底解説
- その他お役立ち情報
- ネイリスト
ネイリストとして自分の実力を客観的に示すなら、検定試験を受けるのも1つの手段です。ネイリストになるために資格が必要なわけではありませんが、合格すればお客さまへ自分の技能を示すことにつながります。
ネイルに関する知識や技術の向上のために、ネイリスト技能検定試験2級の学習に励みたいと考える方もいるでしょう。またサロンを開きたいと考えているなら、ネイリスト技能検定試験2級の獲得は、夢を前進させるステップの1つになります。
本記事では、技術向上に励むネイリストに向けて、ネイリスト技能検定試験2級の概要や試験の内容、合格基準や採点方法にいたるまで網羅的に紹介します。後半では合格に欠かせないおすすめの通信教材も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
※本記事の内容は2022年8月現在の情報です。最新の情報については、各公式サイトをご確認ください。
ネイリスト技能検定試験2級とは?
ネイリスト技能検定試験2級は、日本ネイリスト検定試験センター(JNEC)が主催している、ネイリストの技術や知識向上を目的とした検定試験です。1997年に開始されて以来、2021年秋期までの2級受験者の累計数は315,565名。1級、3級を合わせると905,864名と、多くの人が受験しています。
出典:日本ネイリスト検定試験センター「受験者数・合格者数推移」
ネイリスト技能検定2級では基本的な知識や技術からステップアップし、サロンワークで活かせるリペアやチップ&ラップ、ネイルアート、そしてネイルケアの知識や技術が試されます。例えばラウンドの仕上がり1つとっても、再度・先端・フリーエッジの仕上がりまで、細かくチェックポイントが指定されています。
ネイリストの求人を見るとネイリスト技能検定2級以上を条件にしているサロンもあるなど、お客さまに満足いただける技術レベルを示すために欠かせない検定試験です。
ネイリスト技能検定試験2級の概要
ここからは実際にネイリスト技能検定試験2級の受験を考えている方に向けて、受験資格や試験スケジュールなど、試験の概要を説明します。
受験資格
ネイリスト技能検定試験2級の受験資格は3級を持っていることが条件になります。すでに豊富な経験があり2級から受験したいと思っても、それはできないので注意してください。また、2つの級を同時に受けることもできません。
前回と同じ級を受験する際、直前の試験で筆記試験のみ合格していた場合は、一度だけ筆記試験が免除となります。免除を受けたい場合は、筆記試験に合格した際の受験番号が必要になるため、控えておくようにしましょう。
受験料
ネイリスト技能検定試験2級の受験料は9,800円です。主催者側の都合で試験が中止になる場合を除き、受験料の返金は行われません。また筆記試験が免除され、実技試験のみを受ける場合でも、同額の受験料が必要です。
試験会場
試験会場は、札幌・盛岡・仙台・東京・名古屋・新潟・金沢・大阪・広島・高松・福岡・沖縄です。2022年秋期の試験では、会場の収容人数を超える場合は抽選になり、抽選からはずれた人は次回(冬期)の試験に割り振られることになりました。近年の感染症拡大対策により、さまざまな対策が講じられる可能性があるため、申し込みをする際はよく確認するようにしましょう。
試験スケジュール
ネイリスト技能検定試験2級の試験は、春期・夏期・秋期・冬期の年4回行われており、合格発表は試験月の翌月です。2020年以降、盛岡会場のみ春期・冬期の2回のみとなっています。
ネイリスト技能検定試験2級の試験内容
ネイリスト技能検定試験2級では筆記試験と実技試験が行われます。実技試験では「事前審査」「前半」「後半」と異なる内容が用意されています。実技試験のモデルは受験者が用意しなければならず、モデルにも規定があるためしっかりと確認しておくようにしましょう。
筆記試験の内容
筆記試験は35分、出題形式は択一問題で解答形式はマークシートです。出題内容は以下のとおりです。
● 衛生と消毒
● 爪の構造(皮膚科学)
● 爪の病気とトラブル(爪の生理解剖学)
● ネイルケアの手順
● リペアの種類及びチップ&ラップの手順
● その他実践的施術全般
● プロフェッショナリズム など
爪の構造や病気とトラブル、ネイルケアの手順は3級でも出題されるテーマですが、より専門的な知識が必要になります。リペアの種類及びチップ&ラップの手順は2級独自の出題内容になるため、実技面と合わせてしっかり学習しておくようにしましょう。
実技試験の内容
実技試験は事前準備が10分、前半の試験が35分、インターバルを1分挟んで後半の試験が55分で行われます。タイトなスケジュールになるため、時間配分は合否を左右する大切な要素です。それぞれの試験内容は以下のとおりです。
事前準備
事前準備ではモデルの爪の状態が確認され、テーブルセッティングと消毒管理がチェックされます。モデルの爪が規定通りでなければ減点もしくは失格です。
テーブルセッティング・消毒管理では、テーブルセッティング規定にのっとり、正しくセッティングされているかや、衛生面の配慮、ウェットステリライザーの状態が確認されます。ウェットステリライザーには「キューティクルニッパー」「ウッドスティック」「ピンセット」「メタルプッシャー」をセットしましょう。
セッティング内容に、電気ドリル、ネイルマシーンなど、使用禁止の用具が入っていた場合は失格になります。
【前半】ネイルケア
手指消毒、ポリッシュオフ、ファイリング、ブラシダウン、キューティクルクリーンまでが前半のネイルケアの試験内容です。
カットスタイルはラウンドで行い、フリーエッジは長くとも5mm以下にするなど、細かな規定があります。エメリーボードでのファイリング、キューティクルのプッシュバック・プッシュアップ、フィンガーボールを使用したウォーターネイルケアまで、トータル的なネイルケアの実技が採点されます。
【後半】チップ&ラップ、カラーリング、ネイルアート
後半の実技試験では指のパターンが決められており、試験によって指定されたパターンの実技を行います。2級のパターンは次のとおりです。
●チップ&ラップ:左手中指
●ネイルアート:右手中指
●チップ&ラップ:右手中指
●ネイルアート:左手中指
●チップ&ラップ:左手人差し指
●ネイルアート:右手人差し指
●チップ&ラップ:左手薬指
●ネイルアート:右手薬指
出典:日本ネイリスト検定試験センター「ネイリスト技能検定試験 試験要項」
チップ&ラップでは、チップを装着しリペアテクニックを評価します。チップはあらかじめ当日までに用意しておきましょう。事前の仕込みは自由なので、前日までにサイドを削り込むなど当日スムーズに進められるように準備しておくのが合格のコツです。
カラーリングはベースコート、カラーポリッシュ、トップコートまでの仕上げが必要ですが、こちらも前日までにモデルに塗布しておいてかまいません。チップ&ラップとネイルアートを施す、2本の指以外に塗布します。ネイルアートでは試験ごとにテーマが決められており、それに従ってアートを施します。トップコートで仕上げて完了です。
ネイリスト技能検定試験2級の合格基準と採点方法
ネイリスト技能検定試験2級の合格基準や採点方法を紹介します
合格基準
筆記試験は100点満点で行われ、80点以上で合格です。実技試験は50点満点で行われ、合格点は38点以上です。
実技試験の採点方法
実技試験は10個の採点項目それぞれに、チェックポイントが設けられています。それをどの程度クリアしているか、各項目5点満点からの減点方式で採点されます。
例えば、ファイルストロークでは「エメリーボードの正し持ち方や当て方、強さが適正か」「ウォッシャブルファイルを使用しないという事項が守られているか」「ファイリングの往復がけはしていないか」などがチェックポイントです。
ちなみに筆記試験では、マスクや体調記録などの提出シートを忘れた場合や、ゴミを持ち帰らない行為も減点対象になります。お客さまに手元の美しさを提供するネイリストにとって、ネイリスト自身も決まりやマナーがきちんと守れているかといった、内面の美しさも見られているのだと自覚して試験に臨むことが大切です。
試験の減点対象は募集要項でも確認できます。また以下の資料では実技試験の採点基準も確認できますので参考にしてください。
出典:日本ネイリスト検定試験センター「2級実技採点基準」
ネイリスト技能検定試験2級の合格率は?
ネイリスト技能検定試験2級の、2021年秋期までの累計受験者に対する合格率は、41.78%です。
対して2022年冬期の合格率は58.6%、2022年春期の合格率は62.4%と、直近の合格率は高い結果となっています。
近年では、ネイリスト技能検定試験対策の講座なども数多く開催されており、試験対策が行いやすくなっています。普段のトレーニングにプラスして、講座を受講するなど、万全の体制をととのえて試験に臨みましょう。
出典:日本ネイリスト検定試験センター「受験者数・合格者数推移」
ネイリスト技能検定試験2級の対策におすすめの通信講座5選
ネイリスト技能検定試験2級に合格するために、通信講座を使って対策するのは有効な手段です。以下では、ネイリスト技能検定試験2級合格を目指せる、自宅で受講可能な講座をピックアップしました。自分に合った通信講座を見つけて取り組んでみましょう。
JNECネイリスト技能検定試験 2級3級講座/(アガルートアカデミー)
JNECネイリスト技能検定試験 2級3級講座は、2時間の動画で必要な手順を全て学習できるオンライン講座です。動画は繰り返し見られるので、自分の苦手な部分を何度でも学習可能。繰り返し練習し、ある程度習得できたら、NPO法人日本ネイリスト協会の本部認定講師によるオンライン個人レッスンが受けられます。ネイリスト技能検定試験を知り尽くした講師からのレッスンで、実力アップが狙えます。
出典:JNECネイリスト技能検定試験 2級3級講座
たのまな ネイリスト検定(2・3級)コース/(ヒューマンアカデミー)
たのまな ネイリスト検定(2・3級)コースは、通信講座でありながら、ヒューマンアカデミーの校舎で認定講師から直接指導を受けられるスクーリング制度も取り入れている講座です。ネイル教材も充実していて、初心者からネイリスト技能検定合格を目指せる細やかなカリキュラムが魅力です。テーマ別のコミュニティもあり、同じように検定試験合格を狙う仲間と情報交換もできます。
出典:たのまな ネイリスト検定(2・3級)コース
プロフェッショナルネイルデザイナー講座/(資格のキャリカレ)
プロフェッショナルネイルデザイナー講座なら、未経験からサロン開業が目指せる4カ月間のカリキュラムを展開し、講座修了後にはネイリスト技能検定試験の合格を目指せます。写真やイラスト付きのテキストと、試験に対応した映像講義で、技術をしっかり身に付けていきます。学習中に分からないことがあればスマートフォンから質問でき、専任講師が何度でも回答してくれるシステムも魅力です。
出典:プロフェッショナルネイルデザイナー講座
ネイリスト講座/ユーキャン
ネイリスト講座は、ネイルケアの基本だけでなくネイルアート、ジェルネイルなどを幅広く学習できるオンライン講座です。初心者でも6カ月かけて技術を磨き、ネイリスト技能検定試験の合格が目指せます。実技試験はもちろんのこと、筆記試験対策テキストも用意されており、ネイルに関する知識もしっかり学習できます。合否を分けるポイントやモデル選びのコツも教えてもらえるので、安心して試験に臨めそうです。
出典:ネイリスト講座
ネイリスト検定2級中級セットコース/(アフロート)
ネイリスト検定2級中級セットコースは、2022年8月に受講がスタートしたオンラインスクールです。全国展開するアフロートネイルスクールがオンライン講座を開設。いつでも何度でも講義を繰り返し見られ、常任認定講師のオンライン個別指導も受けられます。全国の校舎の利用も可能なため、オンラインだけではニュアンスが伝わりにくい技術も実際のスクールで確認でき、納得しながら学習を進められます。
出典:ネイリスト検定2級中級セットコース
まとめ
ネイリスト技能検定試験2級は、サロンで働きたいと考えている人にとっては欠かせない資格試験となっています。ネイルに関するさまざまな基礎知識から、2級に応じた技術レベルまでじっくりと精査されるため、しっかりとした事前準備や学習、技術の取得が欠かせません。
自分で学習するだけでは自信が持てない方は、通信講座を活用してみるのもおすすめです。基本に沿った正しい知識や技術を身に付け、自信を持って試験に挑みましょう。