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ネイリストの仕事とは?やりがいや1日の流れを解説

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ネイリストの仕事とは?やりがいや1日の流れを解説

ネイリストはお客さまの爪を美しくデザインするのが仕事です。また、その他にも手指全体を美しく見せるためのハンドケアや、ネイルケアを施すのも業務のうちに含まれます。ネイルサロンで働く場合は、サロンの準備や事務作業なども含まれており、意外にやるべきことが多い仕事です。



今回はネイリストの役割や仕事内容、一日の仕事の流れについて詳しく解説します。

ネイリストの役割

ネイリストの役割

指先は、日常生活を送っている中でも目に付きやすいい部位です。自分の指先だけではなく、何気ないときに他人の指先が気になるケースもあるでしょう。逆をいえば、他人に自分自身の指先を見られる機会は多いということになります。



ネイリストの役割は、人に見られる機会が多い指先をケアし、健やかで美しい状態に保つことです。

また非日常感のある癒しの空間で美しさを提供することや、お客さまの指先を健康に保つためのアドバイスを提供することも、ネイリストの大事な役割といえます。





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ネイリストになるには?

ネイリストになるには?

ネイリストになるには、美容専門学校やネイルスクールで知識や技術を学ぶなどの方法がありますが、ネイリストになるためには必ずしも学校へ通う必要はありません。特に取得するべき資格もないので、テキストなどを利用して独学で学ぶのも、ネイリストになるための手段の一つです。



とはいえ民間資格を取得していれば、知識や技術を証明する材料となります。ネイリストの主な民間資格としては、3段階で難易度が設定されている「JNECネイリスト技能検定試験」や「JNAジェルネイル技能検定試験」」が有名です。



一部のネイルサロンでは未経験から知識や技術を学べることもありますが、すでに知識や技術、経験を持った即戦力の人材を求めて、資格取得が条件となっているサロンも多くあります。実務経験がなくても、資格を取得している方が優遇される可能性もあるため、ネイリストを目指す方は資格取得を目指すのがおすすめです。

資格の他に何が必要?

先述のようにネイリストとして働くには、資格を取得していると有利です。しかし、ネイリストの仕事は資格があるだけでこなせるものではありません。資格を取得して知識や技術を身に付けることに加えて、以下でご紹介する2つの要素も、ネイリストとして働く上で必要なスキルです。

トレンドをキャッチする力

ネイルのトレンドは、日々変わっていきます。カラーやデザインはもちろん、ネイルの種類や技術なども常に進化しているので、ネイリストには常にアンテナを張って最新トレンドをキャッチするスキルが求められます



またネイルサロンでは、ヘアスタイルやファッションとトータルコーディネートしたデザインを依頼されることもあるでしょう。お客さまに満足してもらえるネイルを提供するには、ネイルに関するトレンドだけではなく、流行のヘアスタイルやファッションを把握しておくことも必要です。

コミュニケーション&接客力

ネイルサロンへ通うお客さまは、ネイルを美しく仕上げてもらうのはもちろん、癒やしやリラックスを求めることも少なくありません。お客さまに快適な時間を過ごしてもらうためにも、ネイルの技術に加えて接客スキルやコミュニケーションスキルも必要です。



お客さまはネイルケアやネイルの最新情報などに興味関心が高いことが多いので、ネイルに関わる情報を会話の中で伝えることはもちろん、お客さまの趣味や好みなどに合わせて柔軟に対応し、幅広い知識や情報を取り込んでコミュニケーションを取れる会話力も、ネイリストに求められるスキルといえます。

ネイリストの仕事内容

ネイリストの仕事内容

ネイリストの仕事は、お客さまのネイルのケアを行うのみではありません。お客さまの要望を叶えるために、その内容やイメージをしっかりと聞き取った上でデザインを行い、美しく仕上げるための手指のケアも必要です。その一連の仕事内容は、以下の4種類に分けられます。

カウンセリング

ネイルの施術前に必ず行うのが、カウンセリングです。カウンセリングをしっかりと行っていないと、お客さまの要望と施術内容に食い違いが生じてしまい「思っていた仕上がりと違った」という結果につながりかねません。お客さまの要望通り、またはそれ以上の仕上がりで満足してもらうには、カウンセリングで詳しくお話を伺いする必要がありあます。どのようなデザインを希望しているのか、具体的なイメージを聞き取り、デザインの候補をいくつか提案して選んでもらうとよいでしょう。



また、手全体の美しさがネイルの美しさにもつながるため、ネイルサロンではネイルのデザインだけにとどまらず、爪や手の悩みを聞き出すこともあります。「爪や手の悩み」と一口にいっても答えづらいこともあるため、お客さまに複数の選択肢から選んでもらえる、カウンセリングシートなどを用意して対応するとスムーズです。



このように、カウンセリングではお客さまに満足してもらえる施術を行えるよう、ネイルのデザインから手の悩みまでを詳しく聞き取ることが重要です。

ハンドケア

美しいネイルには手の美しさも欠かせません。そのため、多くのネイルサロンではハンドケアとして、主にハンドマッサージが行われています。ハンドマッサージはネイリストの仕事に含まれるのが一般的です。サロンによっては、ハンドマッサージを専門とするスタッフがいることもあります。



ネイルサロンでのハンドマッサージは、保湿効果の高いオイルやハンドクリーム、トリートメントなどをお客さまの手に塗布し、指圧などのマッサージを行うのが一般的です。手を刺激することで血行が促進され、爪の色を良くする効果やリラックス効果が期待できます。指を1本1本丁寧にマッサージした後、手の甲と手のひら、手全体まで5分ほどマッサージを行うのが一般的です。

ネイルケア

ネイルを施す前にはネイルケアを行います。爪の健康を保つことでより美しい仕上がりを目指せるでしょう。普段はネイルを施さない方向けに、爪をきれいに保つためにネイルケアだけを行うサロンもあります。



ネイルケアで行われるのは、「キューティクルケア」「ファイリング」「バッフィング」「リペア」の4種類です。

キューティクルケア





キューティクルケアの「キューティクル」とは、爪と皮膚の間にある甘皮を指します。キューティクルには爪を保護する役割がありますが、伸びすぎると爪の水分を吸収して爪が割れる原因となってしまいます。キューティクルが残っていると見た目も悪くなってしまうので、ネイル前に適度な量のキューティクルの除去が必要です。

ファイリング





ファイリングとは、爪の長さや形を整えることです。自分で爪を切る際は爪切りを使う方が多いですが、爪切りは二枚爪の爪割れを起こす可能性があるためネイルサロンでは使用しないのが一般的です。「ファイル」という専用の道具を用いて、爪を削って整えます。

バッフィング





ネイルケアの仕上げとして行われるのが、爪の表面を磨いて微細な凹凸を解消し、光沢を出すためのバッフィングです。バッフィングでは「バッファー」という専用の道具を使い、ネイルオイルを塗った爪の表面を削って凹凸を解消していきます。さらに光沢を出すために、バッファーよりさらに目の細かい「シャイナー」と呼ばれる道具で磨くことで、つやのある爪に仕上げます。

リペア





リペアは、その名のとおり割れた爪を修復することです。そのため、全てのお客さまに施すものではありませんが、爪割れの修復もネイリストの大事な仕事の一つです。



手順は、まず爪の表面の汚れやキューティクルを除去してきれいにし、バッフィングを行った後で、爪の状態に合わせてグルーまたはジェルで修復を行います。リペア専用のシルクラップやアクリルを使って修復することもあります。

ネイルアート

ネイルケアで爪の状態を整えてから、いよいよネイルアートの施術に入ります。施術前に今一度カウンセリング内容を確認し、デザインの提案なども行います。



ネイルアートにも複数の種類があり、大まかには「カラーリング」「ジェルネイル」「スカルプチャ」の3種類です。

カラーリング





カラーリングは「ポリッシュ」とも呼ばれる、お客さまの爪にマニキュアを塗布して色を付ける基本の方法です。ポリッシュは水に弱く剥がれやすいという欠点がありますが、爪へのダメージが少なく手軽にカラーを変えられるのがメリットです。



自分でも比較的簡単にできるので、お客さまがセルフで行うケースも少なくありません。しかし、中にはネイルサロンでのカラーリングを希望されるお客さまもいます。

基本の施術であり、セルフでもできる分、ネイリストの技術が問われます。

ジェルネイル





最近ネイルサロンの施術で主流となっているのが、ジェルネイルです。ジェルネイルでは、紫外線で固まる性質を持つポリマーなどの合成樹脂でできたジェルを爪に塗布し、UVライトを当てて固めます。厚みがあり、ライトを当てるまでは固まらないというジェルの性質を利用して、デザインを行います。ポリッシュよりも持ちが良く、デザインの幅も広いので、人気の高い方法です。

スカルプチュア





自分の爪にデザインを施すポリッシュやジェルネイルに対し、スカルプチュアはアクリルやハードジェルなどを混ぜた硬い素材で爪を長くする方法です。爪を長くすることにより指を細く長く見せられることに加え、爪の面積も増えるので、アートの幅も広くなります。



希望に沿って自由に爪の形や長さを変えられるため、自分の爪では表現が難しいようなデザインのネイルアートも可能となります。

ネイリストの一日の流れ

ネイリストの一日の流れ

これからネイリストを目指す方は、ネイリストが一日をどのように過ごしているのか、休憩はきちんと取れるのかなどが気になるのではないでしょうか。そこで、一般的なネイリストの一日の仕事の流れを解説します。

AM9:00:さぁ、張り切って出勤

サロン開店の30分~1時間前に出勤し、着替えを済ませた後、サロンの掃除や器具の確認、備品の補充などの開店準備を行います。サロンによっては、お客さまがリラックスできる空間作りのために、開店準備の際に音楽をかけたりアロマを焚いたりすることもあります。

AM9:30 予約確認&カルテを用意

開店直前には、その日に予約が入っているお客さまの確認も必要です。それぞれのお客さまのカルテを準備しておき、来店前にお客さまの情報をチェックしておきます。カルテには来店時の履歴の他、趣味嗜好なども記載していることが多いので、この時点で来店予定のお客さまのカルテの内容を頭に入れておけば、接客時のコミュニケーションに役立つでしょう。



また、オープン直前に朝礼やミーティングを行い、当日の予約状況や連絡事項、共有すべき事項などを伝達するサロンもあります。

AM10:00 オープン! 今日はどんな一日になるかな♪

オープン後は、基本的には事前に入っている予約に沿ったスケジュールで施術を行います。場合によっては飛び込みのお客さまへの対応を行うこともあります。一人当たりの施術時間は施術内容によっても異なりますが、およそ40分~2時間です。お客さまの爪の状態やネイルのデザインによっては、さらに時間が掛かります。



ネイリストの休憩時間は固定されていないことが多く、予約の合間を縫って取ることがほとんどです。施術時間が延びたり、飛び込みのお客さまの対応をしたりしていると、休んだ気にならないほどバタバタとしてしまうかもしれません。予約時間よりも早くお客さまが来店した際なども、臨機応変な対応が必要です。



時間に余裕があるときも、ネイルチップの作成や備品発注、売上入力など、やらなければならないことはたくさんあります。

PM2:00 スタッフ同士で情報共有

他のスタッフと同じ時間に休憩を取れた場合は、その日担当したお客さまのネイルのデザインについて情報共有をすることも。ネイリストの休憩時間は予約や来店状況によって変動するため、毎日できるとは限りませんが、互いの勉強になるでしょう。

PM6:00 明日の予約の確認・カルテの整理をして業務終了

サロンの閉店時間を迎え、最後のお客さまをお見送りした後は、サロンの掃除や備品の洗濯、翌日の予約状況の確認をします。技術向上のための練習をする場合は、その日の営業終了後に行います。また、営業中にできなかったサンプルチップの作成や、SNSの更新などのために、遅くまで残業となる日もあるでしょう。



早番と遅番があるサロンの場合、早番は開店準備を行い業務終了時に翌日の予約確認や遅番のスタッフに引き継ぎを行います。遅番の場合は、早番からの引き継ぎを終えて閉店までの施術と閉店準備が業務に含まれます。

休日

ネイルサロンがカレンダー通りに営業することは珍しく、基本的に土日や祝日も営業を行います。そのため、ネイリストの勤務体系もシフト制となっているのが一般的です。土日や祝日、お盆や年末年始の繁忙期は来店するお客さまも多く、ネイルサロンにとっては書き入れ時となるでしょう。



ネイリストの休日は勤務先のネイルサロンによって大きく異なりますが、フルタイムの場合、平日を中心に一カ月当たり6~8日の休みが取れるところが多いです。



中には、土日休み相談可能なサロンや、月9日以上休みを確保できる体制のサロンもあります。自身の生活スタイルに合わせた働き方ができるか事前に相談してみるのがいいでしょう。

ネイリストの大変なこと

ネイリストの大変なこと

ネイリストの仕事は座り仕事です。座り仕事は立ち仕事よりも楽だと思われがちですが、長時間座りっぱなしでお客さまのネイルケアやネイルアートなどを行っていると、体のあちこちに負担が掛かってしまいます。中には肩凝りや腰痛、目の疲れなどの体の不調を抱える方もおり、身体的に大変と感じる機会が多い職種といえます。



また、ネイリストとして働くにはネイルの技術が不可欠です。先述のとおりネイルの技術は日々進歩しているので、一度技術を習得して終わりではなく、常に新しい技術を取り入れるための自主練習なども求められます。ネイルにも流行り廃りがあるため、流行を取り入れるためには常にトレンドを押さえておく必要がある点も、ネイリストの仕事の大変な点です。

ネイリストのやりがい

ネイリストのやりがい

ネイリストの仕事にやりがいを感じられる瞬間は、第一にお客さまからの感謝を受けたときが挙げられるでしょう。お客さまの要望通り、またはそれ以上の施術ができれば、喜んでもらえます。その際のお客さまのうれしそうな顔や感謝の言葉によってモチベーションが上がり、やりがいを感じられるはずのです。



ネイリストは指先を美しくする仕事なので、結婚式や成人式を迎えるお客さまに施術する機会もあります。お客さまの人生の節目の大事な瞬間に携われることも、ネイリストとしてのやりがいを感じられる場面といえるでしょう。



また、ネイリストの仕事は常にアンテナを張って最新のトレンドを取り入れながら技術を磨く必要がありますが、技術向上には上限がないので、高い目標を持って働けます。さらには技術や知識を元に考えたネイルのデザインを形にできることも、ネイリストの仕事のやりがいです。自分が思い描いた通りに作れるので、新鮮な気持ちで仕事に取り組めるでしょう。



技術の向上は、キャリアアップにもつなげられます。技術が上がればその分お客さまからの指名が増える上、店長への昇格や独立、海外進出などキャリアアップにつなげられる点も、ネイリストとして働く上でのやりがいとなるでしょう。

ネイリストの活躍の場

正社員やアルバイト、派遣社員などの雇用形態でネイルサロンに勤務するのは、ネイリストの働き方ではごく一般的です。しかしネイリストが活躍できるのはネイルサロンばかりではなく、さまざまな場で働けるチャンスがあります。サロン勤務以外でネイリストが活躍できる場は、主に以下に挙げる4種類があります

【業務委託】

勤務先はネイルサロンですが、サロンに雇用されるのではなく、個人事業主としてサロンと対等な立場で業務契約を結び、フリーランスとして働く方法です。雇用関係ではないため、ネイルサロンからは給与ではなく成果に対する報酬を受け取ります。ネイルサロンに雇用されているスタッフのように働くこともあれば、サロンの一角を借りて施術を提供することもあります。



ネイルサロンに直接雇用されているスタッフのように契約内容が定められてはいないので、サロン側からの業務に対する指示は原則ありません。そのため、出勤時間や勤務時間は自由で、自分のライフスタイルに合わせた働き方ができます。集客しやすく、技術次第で高収入を目指せる点が業務委託のメリットです。



その一方で、予約管理などの雑務を全て一人でこなす必要があり、保険などの労務も自分で行わなければならないというデメリットもあります。

【専属ネイリスト】

芸能人のように人前に出ることが多い仕事では、専属のスタイリストやヘアメイクと同様にネイリストと契約を結ぶ場合があります。専属ネイリストになれば、多くの方に自分のネイルを目にしてもらえる機会が増えるでしょう。



専属ネイリストになるには、大前提として技術力が必要です。まずは、ネイルのコンテストで上位入賞するなど実績をつくりましょう。コンテストでは芸能人が審査を行っているケースもあるので、上位に入賞すればばその人から直接指名を受けるチャンスが期待できます。その他のチャンスとして、芸能人が通うサロンに勤務し、施術を担当して専属ネイリストになるケースもあります。

【ネイル講師】

ネイル講師は、ネイルスクールなどでネイリストを希望する方を対象にネイルの知識や技術を指導する仕事です。ネイル講師になるには資格の取得義務はないものの、募集要項では一定のネイリストとしての知識や技術を持っていることを判断するために、特定の資格保持が条件となっているケースが多くあります。



ネイル講師の募集要項でよく求められるのが、NPO法人日本ネイリスト協会が実施する「JNA認定講師」の資格です。この資格試験に合格していれば、高い水準のネイル技術を持っていると同時に信頼性もアピールできます。JNA認定講師の合格率は10~20%と低く、トップネイリストにとっても難易度の高い資格ですが、合格すればネイル講師として働く道が開けるのはもちろん、ネイルスクールの開業も目指せます。

【独立開業】

自分のネイルサロンを持ちたい場合は、独立開業という道もあります。独立開業は業務委託とは異なり、自宅の一角を改装してサロンにしたり店舗を借りたりするなど、施術を提供する場も準備する必要があります。



ネイルサロンを開業するまでには、ネイリストとしての技術や経験を積んでおくのを前提に、開業資金や経営に関する知識なども含めて多くのことを準備しなければなりません。独立を支援しているネイルサロンもあるので、まずはそのようなサロンに勤務し、ネイリストとしての知識や技術と併せてサロン運営を学んでから、独立開業へステップアップするとよいでしょう。

まとめ

ネイリストは、単純にお客さまの爪にデザインを施すだけではなく、カウンセリングからハンド・ネイルケア、快適に過ごしてもらうための接客技術も求められます。



ネイルサロン勤務の場合はサロンの事務作業や雑務なども行う必要があり、大変だと感じることもありますが、その分やりがいも大きい仕事です。スキルを上げれば独立開業や専属ネイリストなどへステップアップできる道もあるので、まずはサロンで経験を積んで、スキルの高いネイリストを目指してみましょう。