ネイリストの地位向上を目指して~株式会社ネイルデザイン~
- ネイリスト
1月を持って8期目にはいる株式会社ネイルデザイン
コンセプトは「かわいい。お手頃価格。スピーディー。」特別なときだけネイルをするのではなく、日常により近い存在に「ネイル」をしたいと思い立ち上げた。
ネイルスクール卒業をしていなくとも採用を行い、応募条件の間口は広い。しかし実際の合格率は約5%とかなりの狭き門である。
そんな採用のハードルの高いネイルデザイン。そしてその狭き門をくぐったスタッフで成り立ちその雇用したネイリストたちに対してより「地位向上」を目指している株式会社ネイルデザイン代表遠藤 賢二に伺った。
どうしてネイリストの地位向上を目指したのか
もともとネイルに携わる仕事をしていて、ネイリストの雇用環境を知った。見ていてとても不遇だと感じネイリストの雇用環境を改善したいという思いで始めた。ネイル業界全体を見ても雇用条件があまりよくなく、仕事として認知されていない部分もあるので、ネイリストの雇用条件を改善することによって「ネイル・ネイリストという仕事に対する考え」が変わるのではないかと思い、まずは地位向上を目指しました。
– ここ数年でのネイル業界は変わってきていると思いますか?
まずは圧倒的に価格破壊が起きて来ていると思います。2011年頃からジェルネイルがはやり始めていて、震災を境にネイルをやらない人が増えてきた。ネイルサロン自体、閉店に追い込まれたサロンも数多く有りました。そこから飽和状態になっていると思います。また教育機関(ネイルスクール・美容専門学校)にも人が集まらなくなってきました。
おそらく、 3、4年前からネイル業界は縮小傾向になっていると思う。大々的には業界でそう言ってはいないけど、縮小していると感じている。ネイルは美容室と違って必須なものではないから。髪は伸びれば切りに行くが、ネイルは生活に無くてはならない物ではないですからね。
– 働くスタッフさんの求めるものは変わってきていると思いますか?
ここ数年。サロンワーク経験の有るネイリストは変わってきていると感じています。
サロンワーク未経験の方もそうですが、特にサロンワーク経験が有る方は雇用条件で選ぶ方が増えてきている印象が強いです。具体的には休みの希望がどれくらい出せるのか?
また給与はどれくらい貰えるのか?趣味ではなく仕事として考えるようになってきたと思っています。長く働いてきたネイリストがやりたいだけでは続けていけないという考えが生まれたのではないでしょうか?
また、ネイルサロンの数が圧倒的に増えてきているなかで、どこも人材が足りない状況のため、ネイリストを獲得するために雇用条件をよくしていこうというサロンが増えてきたっていうのもひとつあるんじゃないでしょうか?
選べなかったから不服を言いづらかったけど、選べる数が出てきたからっていうのもあるのかな?
– 「地位向上」株式会社ネイルデザインでは給与、休みなどどんな待遇で迎えられているのでしょうか?
まずネイルスクールに行っていない方でも正社員になったタイミングで月給24万となります。
また休みの希望は3日まで提出が可能です。
この提出された3日は絶対に取得が可能です3連休であっても月の3日日曜日であっても取得が可能です。あくまでも権利として皆さんがもっているものなので好きな日を3日取得できる仕組みにしています。
休憩もきっちり60分予約を切って取れるようにしています。当たり前のようですがやはり業界的にはなかなか取得できていないネイルサロンが多いですが、昼食や休憩をしっかり取ってメリハリのある仕事が出来る環境を整えています。
ネイリストが疲れていればお客様にも満足の行くサービスを提供できないと思うので。
入社1ヶ月はトレーニングとして池袋のトレーニングセンターで練習してもらいますが給与もしっかり出します。無給の研修はありません。
さらに長く勤めてもらいたい。そんな想いから長期休暇も取ることを可能にしています。有給の取得率がほぼ100%で、私自身ここを100%にすることも密かに目標としています。その為、半年に一度「海外旅行行ってきました!」とスタッフが話をしていると嬉しいですね。あと年功序列ではなく、実力がある人はしっかり評価したいと思っています。具体的には専門学校卒業後に新卒で入社して2年で副店長→店長(月給30万)になった人もいます。
経験や資格にとらわれず、頑張っている人を評価したいと思っています。今後はさらに長く努めてくれている人が安心して40代50代と過ごせる会社、仕組みを考えていきたいと思っています。
– そんなに高待遇の秘密は何でしょうか?
秘密というほどではないですが、他サロンさんに比べて忙しさは大変かもしれません。
わかりやすいところでいうと、施術人数ですね。圧倒的に多いです。一日でも最大で10人施術する日もあり、時間の密度が濃いです。閑散期やアイドルタイムなどは一切ありません。
一日、一年を通して安定して忙しい。この点はネイリストとしても大変だとおもいます。
それだけ忙しくお仕事をしてくれているネイリストに少しでも多く還元したいという考えからできるだけ高待遇にしています。
全社会なども出来るだけ良い場所で出来るようにして、皆が楽しく過ごす時間を作るようにしています。
– これからネイリストへ目指す方へ何かメッセージをお願いします
ネイル業界に入ってくるとしたなら、「覚悟」を持たないと続かないと思います。
やはり不遇な業界であることにはかわりないと思います。
色んなところで、10年後に無くなるといわれていて、市場も縮小していくと考えている。ただ、0にはならないと考えているので、お客様からの「ありがとう」「感謝」を喜びややりがいに感じて、努力が出来ていく方であれば、収入を得られる機会も多くなると思いますし、覚悟を持ってチャレンジできる方には是非!
そして何よりもネイリストの素晴らしいところは感謝や有難うという言葉をすごく近いところで言ってもらえる部分だと思います。他のサービス業、飲食店などと比べても自分が施術を行って目の前で感謝してもらえる。またその指先を見るたびに喜んでもらえる。他の業界よりも喜びを身近で感じることが出来る。それがこの仕事の素晴らしさだと思います。
あとは、あとは、自分が何に足してやりがいを感じられるか改めて考えてから仕事を決めてほしい。「本当にネイリストになりたいか?」という問いかを自身にしてみてからチャレンジしてほしいです!
ちなみにそれを踏まえた上で、プリッシュに入りたいというかたがいれば、全力で応援します。