エステティシャンがキャリアアップするには?将来性やプランの立て方を解説
- エステティシャン
マッサージやカウンセリングを通じて、美しくなりたいと望む人の要望を叶えるエステティシャンに、憧れを抱く人は多いのではないでしょうか。お客様と密に関わり直接感謝の言葉を受け取れる、美容技術のトレンドに触れることができる、生涯の仕事になるなどメリットや働く魅力が多い仕事です。
エステティシャンになるために、まずは専門学校に通って勉強に励むべきなのか、いきなり求人に応募して選考を受けるべきなのか迷う人はいるでしょう。
今回はエステティシャンの仕事の魅力や転職の方法、キャリアプランの立て方について解説します。これからエステティシャンを目指す人、または転職を検討している人はぜひご一読ください。
エステティシャンの仕事の魅力
エステティシャンは直にお客様から感謝の言葉を受け取るほか、専門的な知識や技術が身に付くやりがいあふれる仕事です。年齢や資格による縛りがないため、生涯の仕事にしやすいのも利点です。エステティシャンの魅力について詳しく見てみましょう。
仕事のやりがい
エステティシャンのやりがいの一つに、お客様からの感謝の言葉を受け取れる点があります。エステティシャンは痩身や美白、脱毛等、お客様の希望に沿って施術を行い、美しさをサポートするお手伝いをするのが仕事です。自身の仕事によって人を喜ばせることができると大きな励みとなり、やりがいを感じることができるでしょう。
しかし人を喜ばせる仕事をするのは簡単なことではありません。お客様が親しい人にも打ち明けにくいコンプレックスとも向き合う必要があります。人と接する仕事はクレームも多いもの。その中で緊密な関係性を築き、信頼を獲得しなければなりません。
また、施術では直接身体に触れるため、細やかな心遣いが求められます。このように大変な仕事だからこそ、お客様から感謝の言葉をもらった時の喜びは大きいはずです。
もう一つエステティシャンとしてやりがいを感じることは、担当したお客様に変化が見られることです。基本的にエステの施術は単発ではなく、繰り返し行うことで効果が期待できるもの。施術を重ねる度にお客様がきれいになっていく姿を見ると、エステティシャンとして誇らしく感じるでしょう。お客様から刺激を受けることも多く、自分自身の成長にもつながる仕事といえます。
最新の美容技術の情報が得られる
トレンドを踏まえた美容知識を得られたり、新しい美容機器をお試しで利用できたりするのもエステティシャンの仕事の魅力です。
サロンに導入された設備を業務の一環で使えるので、市場には出回っていない技術を体験できる場合も。エステティシャンの仕事に就く人は美容に深く興味がある人が大半なので、美容に関する新しい情報に触れられるのは大きなメリットではないでしょうか。
生涯の仕事にできる
エステティシャンには定年の定めがなく、年齢に関わらず、生涯にわたって働き続けられる仕事です。エステサロンの大手チェーン店では一般の企業と同様、65歳での定年を定めている場合がありますが、独立開業や講師業といったキャリアを選択すれば定年に関係なく働くことも可能です。
近年は隠れ家サロンのように自宅でエステサロンを開業するケースも増えています。独立開業するにはエステティシャンの業務知識に加えて、経営に関する知識も必要になり責任も大きく大変なことは増えますが、その分やりがいは大きなものになるはずです。
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エステ業界の今後の傾向
エステティシャンが魅力的な職業であることは前述の通りですが、転職先を検討する際に確認しておきたいのが全体的な市場の動向です。もし市場が衰退局面であるなら、いくら楽しく働けるとしても、解雇やリストラの懸念が高まるためあまりおすすめできません。しかしエステ業界は美意識の高まりから依然として需要があり、今後の市場規模は大幅な伸び率ではないものの、微増すると見込まれています。
矢野経済研究所が発表した調査によると、2023年度のエステティックサロンの市場規模は前年度比100.2%の3,148億円と予測されています。一方で2022年度のエステティックサロンの市場規模は、前年度比97.1%の3,141億円(事業者売上高ベース)と、3年連続縮小の見込みとなりました。
数年にわたって停滞を続けてきたエステ市場が上昇に転じたのは、メンズエステ市場の活性化が大きな要因です。今後のエステ業界には安心して通えるエステサロン作りが求められるといえるでしょう。
※参考:矢野経済研究所「ステティックサロン市場に関する調査を実施(2023年)」
エステティシャンの将来性
業界全体の需要を把握できたら、次はエステティシャンという職業に対するニーズを探りましょう。美容に対する需要はなくならないため、将来性の高さを期待できます。ただしセルフエステサロンの登場で、今までとは求められるサービスの在り方に違いが生じていることに注意が必要です。エステティシャンの将来性を具体的に考察します。
美容に対する需要はなくならない
容姿を美しくしたいという欲求は多くの人にあるでしょう。そしてサービスをより安価に受けたいというのも多くの人が希望することです。そこで近年は安価でホームケア以上の美容体験が可能なセルフエステが台頭しています。
しかしプロのエステティシャンの存在意義とは競合しないでしょう。人の手による施術や高いレベルの接客によって美を手に入れたいという顧客層は一定数存在します。エステサロンはリラクゼーション等の付加価値も含めたサービスのため、ホスピタリティや安心感を求めて足しげく通う人は消えないでしょう。
エステサロンはより身近に
「エステサロンは金銭的に余裕がある大人の女性が利用する場」とのイメージを持つ人もいるでしょう。しかし男性でも美容を意識する人が増えた昨今、サロン側も需要の多様化に対応する形でさまざまな取り組みを始めています。
さまざまな価格帯のプランを取り入れ、多様なニーズを取り込む施策が代表的です。またセルフエステの登場によって、一部の富裕層向けのリッチなサービスというイメージは薄まりエステがより身近になりました。
よりクリーンなエステサロンが増加
2022年に起きた返金トラブルを受け、エステサロンに対して信頼性の低下を懸念する声があるのも事実です。通い放題や使い放題といった甘い誘い文句に対する、消費者によるチェックの目は年々厳しさを増しつつあります。今後はお客様に対して明瞭なプランを提示し、説明責任までしっかりと果たすことが必要です。
薄利多売で利益のみを重視した集客戦略では、信頼できないと利用者が離れてしまうリスクがあります。エステサロンはよりクリーンなイメージが求められている状況といえるでしょう。
またエステ業界で生き残るために、対顧客だけではなく、働く環境の改善も必要になってきます。エステティシャンの人材不足が懸念される中、長時間労働や過剰なノルマを課すような経営を見直すサロンも増えてきています。また、産休育休など制度の整備や時短勤務の求人を出すサロンもあり、エステティシャンが仕事を継続できる環境整備が進んでます。
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独立して経営者になる選択肢も
エステティシャンになるには、サロンの求人に応募して働くのが一般的な方法です。ほかにも独立して経営者になる選択肢も考えられます。エステサロンを開くために特別な資格は存在せず、管轄の税務署に開業届を提出すれば手続きは完了します。
しかしいきなり店舗を出しても顧客を獲得できる可能性は低いため、一定の下積み期間を経て、独立に踏み切るというプロセスをとるのが通常です。
エステティシャンとしてステップアップする方法
エステティシャンとして長年働き続けるためにはどのようなキャリアプランを練るべきなのでしょうか。大まかな道筋は「資格を取得する」「一つの会社で昇進を狙う」「転職」「独立してサロンのオーナーになる」の4つです。
今からエステティシャンになりたいと考えている人や新入社員は、早いうちから進みたい方向を決めておくのがおすすめです。それぞれのステップアップの方法について具体的なやり方を紹介します。
資格を取得する
キャリアアップを考えている人にとって手軽に取り組みやすいのが、業務にかかわる資格の取得です。資格手当があるサロンに勤務すれば給与アップにつながるほか、転職先の選択肢が広がる可能性があります。
知識や技術力を証明できる有資格者に施術を担当してほしいと望むお客様もいるので、サロン側が押し出したいジャンルに即した資格の取得を奨励している場合もあります。即戦力の獲得を試みているサロンでは、資格取得者に限って人材募集をかけていることも珍しくありません。
よりレベルの高いサロンで働けるチャンスを得られるので、エステティシャンとして一段上を目指すのなら、資格の取得はおすすめの方法です。
一口にエステに関わる資格といってもレベルも種類もさまざまです。何を取るべきか分からない場合、基本的な技術や知識を備え、適切なサービスを提供できる証明となる「AJESTHE認定エステティシャン」の取得がおすすめです。
資格取得のための方法には、認定養成学校で300時間以上のカリキュラムの履修後に試験を受ける、または1年以上の実務経験を経て試験を受けるという2つのパターンがあります。
「AJESTHE認定上級エステティシャン」という上位資格もあり、複数の資格を合わせて取得することで、より市場価値の高い人材を目指せるでしょう。認定上級エステティシャンは認定校で1,000時間以上のコースを修了、または2年以上の実務経験を積んだ後、試験に合格すれば取得できます。
さらに上位資格となるのが「AJESTHE認定トータルエステティックアドバイザー」です。社会的にも認知度が高いことから独立開業や指導者を目指す人でも取得を検討している資格です。
※参考:一般社団法人日本エステティック協会「資格・検定」
1つの会社でのステップアップ
一つのサロンに長年勤めて、エステティシャンから店舗運営側にステップアップする方法もあります。
サロンによっては店長とエステティシャンの間にスタッフの取りまとめ役となるチーフやマネージャーなどのポジションが存在します。人材育成や顧客の割り当て・調整などにも関与し、スタッフの研修等を取り仕切る仕事です。
経営に近い立場で業務に取り組むため、税金の申告や顧客の獲得方法など施術以外の業務も主体的にこなします。勤務先の店長と相性が良いなら、一つのサロンで長年勤めあげて跡継ぎと呼ばれる存在を目指しても良いでしょう。
一つのサロンでエステティシャンから上位職へと昇進するには、お客様とスタッフのどちらからも信頼を得る必要があります。エステの仕事は一見華やかに見えますが、ボディの施術で全身をくまなくケアしたり、一日に何名もの顧客を担当したりと体力的にきつい仕事です。
過酷な環境のなか笑顔を絶やさず、周りへの気配りも忘れずに行うと考えると誰でもできるようなポジションとはいえません。
エステティシャンは比較的女性が多い職業であることから、出産や育児に伴う休暇制度が充実している傾向にあります。一度職場を離れていても復帰しやすく、ブランクを気にせず子育てに専念できる環境は女性にとって有難いと感じるはずです。
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転職をしてステップアップ
転職は一つの会社でキャリアアップを目指すのと比べ、迅速に望んでいる年収やポジションを確保しやすい方法です。エステ業界は慢性的な人材不足と言われており、転職のチャンスは大きい状況だといえます。
特にエステティシャンは、都市部に集中することから地方での人手不足が顕著です。エステサロンでの転職は珍しくないため、今の職場で評価を受けない、キャリアアップを実現したいと考えているなら積極的に行ってみるのも一つの手です。
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ただ、美容業界ではサロンや働くスタッフに応じて個々にカラーがあるのが特徴です。自分の性格やエステに対するスタンスと合わないエステサロンに入ってしまい、失敗したと思うことがあります。転職の際はサロンの方針や雰囲気を把握しておくとミスマッチの防止に役立つでしょう。
転職を成功させるには実績や資格の取得をアピールするのが有効です。履歴書には担当の施術メニューや使用機器以外にも、店舗情報(スタッフの数・1日の売上・顧客数)も記載しましょう。志望理由を伝える際は実際の事情はどうであれ、ポジティブに捉えられる内容を心がけましょう。
サロン側は早く良い人材を採用したいと考えているため、何度も転職していても、優秀で長く務める意欲がある求職者なら、採用の可能性は十分考えられます。自分の雰囲気に合うサロンに入れば、充実した人間関係のもとで自分の好きな仕事に就けて願ったりかなったりです。転職後のミスマッチを防ぐためにも、応募を考えているサロンには一度は足を運ぶと良いでしょう。
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研修制度が充実したサロンで学ぶ
エステティシャンの経験者でも未経験者でも転職の際に重視したいのが、研修制度が充実したサロンを選ぶことです。未経験からの転職の場合は経験や資格がなくても、入社後に行われるセミナーや練習会を真面目に受講すれば、一人前のスタッフになれるでしょう。
エステティシャンとしてお客様に効果的な施術を行うには、施術分野から接客、マシンの使い方まで幅広い知識の習得が求められます。マッサージ等の技術に関することだけでなく、人体の構造や化学など学術的な知見も必要です。技術や知識のグレードアップが図れる研修を受けることで幅が広がりキャリアのプラスになるでしょう。
研修・練習会制度のあるエステサロンの求人を探す
海外研修・留学制度があるサロンで学ぶ
サロンによっては海外まで出向き、トレンドや新しい美容知識を学ぶ海外研修を取り入れている場合もあります。国が違えば必要な技術も異なるので、今まで知らなかったスタイルを学べば、刺激を受けられるでしょう。
研修機関には知名度が高いサロンが選ばれることが多いので、質の高い技術を学ぶ良いチャンスです。受講条件を設け、一定の実務経験を持ったエステティシャンのみ受講できるとする場合もありますが、将来的に選ばれることを目標に入社するのもモチベーションになるはずです。
今まで培った技術と本場ならではの知見を取り入れ、独自のスタイルを確立できるかもしれません。
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独立してオーナーエステティシャンになる
独立して一国一城の主となり、自分のエステサロンを構える道も考えられます。サロンを開業するなら、お客様に対する施術のほか、経営戦略の立案、サロン環境の整備、人材の育成など経営に携わる必要があります。1人屋台の場合、売上管理・在庫管理・税金の申告等の作業も自分でこなさねばなりません。仕事の範囲が増えて大変な反面、プライベートとの両立が実現しやすく、生涯にわたってエステに携われるキャリアパスです。
エステティシャンを生涯の仕事にしよう
エステティシャンは顧客の体に直接触れるほか、身体や美に関わる深刻な悩みに直に向き合う機会があります。細やかな気遣いや体力、豊富な知識が求められる職業ですが、その反面やりがいも大きく、キャリアを積み生涯続けたいと考える人も少なくありません。
サロンdeジョブにはエステティシャンの求人が多数あります。エステティシャンとしてキャリアを積みたい方や、これからエステティシャンに転職したい方はぜひお気軽にご相談ください。