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美容師の手荒れ対策|大切な手を守るための効果的なケア方法

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美容師 手荒れ 

美容師の職業病の1つともいわれている「手荒れ」。この手荒れに悩んでいる人は実は多くいます。美容師が手荒れを発症するタイミングは美容室に入社後1年未満、なかでも3か月未満での発症が最多です。これはアシスタント期間が最もシャンプーの施術が多いからだと考えられます。なぜ手が荒れてしまうのか、その原因を詳しく理解し、しっかりと対策をしていきましょう。

どうして手荒れが起きてしまうのか

美要素 手荒れ

美容師の手荒れはどうして起こってしまうのでしょうか。一度、手荒れを発症してしまうと、完治しにくいといわれているため、手荒れを発症させないことが肝心です。まずは手荒れの原因から知っておきましょう。

手荒れの原因となるもの

  • シャンプー
  • カラー、パーマ液の薬剤
  • ドライヤーの熱風

主に、上記3つの要因で手荒れが起こり進行していきます。詳しくみていきましょう。

■シャンプー
アシスタントの期間は一日に何度もお客様の髪を洗髪します。水仕事を繰り返し行うことで、外部の刺激から皮膚を守っているバリア機能が低下し、本来は弱刺激物質であるシャンプーの界面活性剤などが皮膚に刺激を与え、手荒れに繋がります。多くの方が、カサつきなど初期の手荒れ症状を発症します。
■カラーやパーマ液の薬剤
シャンプーで弱ってしまった皮膚にパーマ液やカラー剤などに含まれる化学物質が触れてしまい、手荒れが悪化し、さらにひび割れた箇所に薬剤が染み込んで痛みを感じることがあります。最近では、薬剤が手に付着するのを予防するためにゴム手袋などを装着する方も増えてきているようですが、手袋からも薬剤が染みだすことや、手袋を外すときに薬剤に触れてしまい、手荒れを起こしてしまうこともあります。また、人によっては特定の化学物質に肌がアレルギー反応を起こす場合もあります。
■ドライヤーの熱風
ドライヤーを使用する際に自分自身の手も乾燥させてしまいます。温風に当たると手が乾燥してしまい、その乾燥した手に薬剤が付着したり、シャンプーをしたりといった業務をすることで手が荒れていってしまいます。シャンプーとドライヤーを繰り返すことで手肌の乾燥はさらに悪化します。

このように、原因は1つとは限らず作業を繰り返す事で、油分の不足と乾燥から手荒れが起こり、悪化していきます。

手荒れの症状とは

手荒れの症状は、乾燥だけの場合もあれば、かゆみやひび割れなど、いくつかの症状を併発する場合もあります。具体的な症状を見ていきましょう。

  • 乾燥
  • ひび割れ
  • 湿疹、痒み
  • 水泡
  • ただれ、化膿

初期の症状は、乾燥です。進行していくと、赤みや湿疹ができ痒みも出てきます。痒みから掻いてしまうと、そこから細菌が入り、膿ができ水泡ができます。さらに酷くなると、膿や水泡が破れて、皮膚がただれてしまいます。ここまで進行してしまうと美容師業務に支障が出てきてしまいます。



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手荒れを予防する為には

美容師 手荒れ

それでは、美容師の手荒れを予防する、また症状が出てしまった場合どのようなケアを行えばいいのでしょうか?対策方法についてご紹介します。

ケア方法の紹介

■手をしっかり洗う
大切なのは手肌の“保護”です。化学物質の成分が少しでも肌に残っていると肌に浸透し、痒み等を発症させてしまいます。シャンプーやカラー剤、パーマ液に触れた後は、きちんと洗い流すこと大切です。
■ハンドクリームでこまめにケア
手荒れの初期段階であれば、保湿だけでも手荒れ症状を改善することが可能です。おすすめは、高保湿なハンドクリームを使用した保湿ケアです。 水仕事を行った後は、毎回ハンドクリームを塗ってこまめな保湿を心掛けましょう。
■手袋の着用
水やお湯、化学物質による刺激から皮膚を守るため、手袋は効果があります。しかし、お店全体で手袋シャンプーを禁止しているお店もあるので、事前にしっかり確認することも大事です。手袋シャンプーは、髪の毛がつれてしまったり、お湯加減がわかりにくかったりするので、シャンプーが上手い美容師でないと難しい場合があります。お客様に不快な思いをさせないように気を付けましょう。

上記のケアを意識して予防し、それでも改善しない・悪化したという場合には早めに医療機関に相談しましょう。ステロイドや飲み薬を処方してくれるでしょう。

ドクターストップがかかってしまう前に

美容師 手荒れ ドクターストップ

手荒れが悪化し酷くなると細菌が皮下に入って感染症が起こる蜂窩織炎(ほうかしきえん)等のリスクも出てくるので、病院では「しばらく美容師は休職するように」とドクターストップがかかってしまうケースがあります。

そうなってしまう前にしっかりと対策し手肌のケアをしましょう。

また体質も関係しますので、 なるべく規則正しい生活ができるよう心掛けてみることも大切です。



※蜂窩織炎とは…皮膚とその下の組織に細菌が感染し、炎症が起こる病気です。皮膚の細菌感染症の中では、伝染性膿痂疹、丹毒などと並び比較的頻度の高い病気です。 はじめに患部の皮膚に赤み、腫れ、熱感、痛みが出現し、急速に広がります。(参照:社会福祉法人恩賜財団済生会)

まとめ

美容師 手荒れ

今回は、美容師の職業病ともいわれる手荒れについてご説明しました。まずは、毎日の保湿ケア が大事です。もし初期症状がでてしまった場合は、しっかりとケアをして悪化するのを防ぎましょう。もしドクターストップとなってしまった場合は、医師の言うことを守り、手を休めることが一番です。そして仕事に復帰することが出来たら、予防を行うことを忘れてはいけません。

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実際にサロンdeジョブに登録している美容師さんの中にも、手荒れが原因でサロンワークが続けられなくなってしまった方がいらっしゃいます。それでも美容業界に携わった仕事がしたいという希望があり、「アイリスト」に職種を変えて転職をする方もいます。